【テーマ考察】ワンダーエッグ・プライオリティ エジプト神話との関連性【ワンエグ】【ネタバレ感想】

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第二回まで放送されたワンダーエッグプライオリティ、この作品では様々なオマージュが見受けられます。

しかし大テーマとしてのナニカはきっとあるはずです。

今回は第二話までで、判明したエジプト神話との関連性について考察していきたいと思います。エジプト神話の関連性については一話の記事でも触れていますので、まだ見てない方はどうぞ↓

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コガネムシスカラベ画像

一話冒頭に出てくるコガネムシ(羽根の形状的にカナブンではない)

アイを案内し不思議な空間へと誘うのだが、このコガネムシはアイに土葬されその後復活する。

一方エジプト神話で「再生」「復活」「創造」のシンボルである聖なる甲虫として崇拝されている

スカラベ(タマオシコガネ)も同じくコガネムシ科である。

このスカラベは頭部が同じ姿をしているケプリ神として崇められ、このケプリには「自ら生まれたもの」という意味がある。

冒頭のアイが土葬したコガネムシ土の中から自ら再び復活し、生まれたようにも見える。

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天空神ホルスとオッドアイ

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アイのオッドアイ右目が黄色、左目が青

天空神ホルス右目は太陽、左目は月の象徴とされ

特に左目のウジャトの目には 「失ったものを回復させる」 「完全なるもの、修復されたもの」 という意味がある 

エジプト神話でオッドアイ(正確にはオッドアイとは言えない)である神はホルスだけである。

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天空神ホルスと鳥

天空神ホルスといえば頭部が鳥ハヤブサ)の姿をしているとされ

作品内でも鳥というシンボルは様々な形で出てくる

OPの巣立ちの歌ワンダーエッグスマホとノートパソコンのキーウィ(飛べない鳥)、トサカにきたぜの決め台詞

第一話のアイの飛ぶような大ジャンプなど鳥との共通点多いように見える

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東から西にジャンプ(右から左)天空神ゆえ飛べる? ホルスは光の神、毎日東から西へと地平を渡るとされている

 

異空間での心臓と目

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 第一話の異空間でくるみはアイに

『ここでは、心臓と目以外は不死身』発言は アイの特別な神の目エジプト神話での重要な意味の心臓 古代エジプトの信仰において心臓は、来世にとっての鍵であった)を意味しているとすれば、合点がいく。

 

ワンダーキラーと神と幻獣

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二話に登場したワンダーキラーは人ではない異形な姿をしていた

六本の腕を持ち、猛獣のように牙が映え、垂れ下がった巨大な乳房は非常に不快感のある奇妙なデザインだ

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そして古代エジプトでも同じような見た目の神と幻獣が存在する↓

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左がタウエレト大きく垂れ下がった乳房を持つメスのカバの姿をしている人間とされカバは、古代エジプト人に恐れられた動物だったが出産の神として広く信仰を集めたとされている

そして右がアメミトその名前は「貪り食うもの」を意味する

エジプト神話ではアメミトは死者の心臓をむさぼり喰らうとされ、食われた魂は二度と転生できない

とされている。この心臓を食らうというのは異空間でのくるみの言っていた「目と心臓以外は不死身」発言と近いものを感じる。

 

カエルと再生の神ヘケト

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以前の記事でも紹介した作品内で毎話登場するカエルというシンボル

一話のアイの部屋のカエルの表札と二話でアイが口ずさんでいたのもカエルの合唱

エジプト神話にもカエルの姿をした神が存在する

それがカエルの姿をもつ、出産・多産の女神ヘケトである

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カエルは一度に大量のを生むことでも知られている。

女神ヘケトはイシスのオシリス復活の儀式に力を貸したり、イシスのホルス出産を助けたりホルスが毒蛇に咬まれた時、その治療を行ったとされていて。天空神ホルス(アイのモチーフ?)とも関連深い

しかし、これが物語にどういう関連性があるかは不明だが、考察の余地はあるように思える。

 

ミイラと彫像

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小糸の彫像は布のようなベールで巻かれ、顔が隠されている

古代エジプトでは死んだ人間は、もう一度復活するまで肉体をミイラとして布で巻いて保存する。

仮にこの彫像が復活を待つ肉体であるミイラを模したものとすれば、いずれ復活する時が来るのかもしれない。

 

アカとウラアカと太陽神ラー

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謎の存在であるアカとウラアカ

時にはコガネムシの姿で時には室外機や洗濯機と様々な姿に変えてアイに助言を与える、本当に助言なのかどうかは疑問ではあるが。

そのモチーフはエジプト神話にでてくる太陽神ラーだと推測する。太陽神ラーとはその名と通り太陽の神で象徴する元素が火と赤(アカ)である

太陽神であるラーは太陽の運行と共に様々な姿を変えるとされ

日の出の時は、スカラベの姿(コガネムシ)のケプリとして東に現れ、日中はハヤブサの姿あるいは太陽の船に乗って空を移動する夜は雄羊の姿で船に乗り死の世界を旅するとされている。

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大気の神アトゥム=ウラアカ

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太陽神ラーは大気の神アトゥムと同一視され「ラー・アトゥム」として同じように語られる。大気の神アトゥム=ウラアカとすると、ウラアカのかぶっている帽子にかかれた王冠のマークと杖にアトゥムとの関連性があるように思える。

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大気の神アトゥムは人間の姿をしており、二重王冠を被り、アンク(古代エジプトで生命の意)とウァス杖を手にした姿で描かれるとされる。

ウラアカの持ってる杖と帽子に書かれた王冠(王冠に王冠=二重王冠)

に関連性が見えるように思える。

 

 

 

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その他にも、エジプト神話と多く見れる関連性には(ねいるとナイル川、エッグとカノプス壺とホルスの四人の息子、小糸とイシスetc…)これからも考察の余地があるのかもしれません。

しかし、これはあくまでも私の妄想であり、一切の証拠はないのであしからず!!